きらきらの流れ星の下から
とうとう明日が退職日になった。
まさかこんなコロナ禍の中になるとは予想しなかったけど。
ここをやめる日がこんなに早く訪れるとは思わなかったな。
大変なこともあったけど、でも。
つらくて仕方ないこともあったけど、でも。
きちんと楽しかった。
社会人になって初めて「ここにいていいんだ」って思えた場所だったな。それがすごく大きかった。
「あなたは必要だ」「あなたがいてくれてよかった」ってそういってくれたから
だからがんばれたし、初めて出勤して一週間くらいはうれしくてうれしくて、
毎日泣きながら帰った。
仕事を認めてもらえるのがうれしくてだからもっとがんばった。
仕事もプライベートも楽しめている自分がすきだった。
きっちり仕事を終わらせて週末をわくわく迎えるときの多幸感。
スーツケースを転がして向かう東京駅。
うちわの入ったバックを持って走る総武線。
仕事を終えたあとに会館から見上げる帰り道。ああ、たのしかった。
20代の青春だった。
私は、自分にまけてしまったと、思っている。
もっと私が強ければ。能力があれば。経験があれば。もっともっと、って
ずっとそう思って自分を責めながらもがんばったけど、限界がきた。
でもこれが私。良いとか、悪いとかではない。これが私。
そこに優劣をつけるのはやめて。優劣なんてつけられない、私は私でいるだけで120点だよ。
みんながくれた言葉を思い出して。
みんなから必要とされて、愛されてたこと、それは変わらないといってくれた
上席の言葉を思い出して。あの人の言葉、この人の言葉、うそじゃない。
忘れないで。無碍にしないで。「でも」「だけど」「それでも」なんて言わないで。
素晴らしいことだって、まずはぎゅっと抱きしめてあげてほしい。
よくがんばったね。がんばったよ。強かった。立派だった。
あなたは素晴らしかったよ。